*どうしてここに?‘ひしみかん’と南部ゴジラ*

今回は平塚市在住の向山様宅にお邪魔しまして、お話しを伺いました。

向山様宅には年に3回ほど、お庭の植栽管理に入らせて頂いております。

ご自宅にお伺いしまして門扉を入りますと、モフモフ フサフサのワンコちゃんが出迎えてくれました。

ビアーテッドコリーの柊太郎(シュウタロウ)君です。メチャメチャ可愛いのです。胸をキューっとワシ掴みにされてしまいます。ちなみに柊太郎くんの柊の字は、柊(ヒイラギ)ですね。ヒイラギの葉は魔除けとして使いますよね。魔除けの番犬という意味でお名前を付けたそうです。柊太郎という名前はアニメ‛うる星やつら‘の面堂柊太郎からとったそうです。

愛らしい名前ですね。

落ち着いていて、向山様宅に伺うと必ず寄ってきて挨拶してくれます。お庭に所々穴が開いているのですが、実はこの穴、柊太郎君の仕業です。時にはその穴の中に静かに埋もれていることがあります。これもまたキュート。お姉さまのお宅にも植栽管理に伺うのですが、そちらにもボーダーコリーのメイちゃんがいます。メイちゃんも伺うとお座りしてご挨拶してくれます。こちらもギューっと抱きしめたくなる愛らしさ。性格は頑固だとおっしゃられていましたが自分を持っているというのもまた心をくすぐる要素ですね。どちらのワンコちゃんも思い出すだけで心をウキウキさせてくれる子たちです。また会いましょうね。

ところで柊太郎君たちが遊びまわる その庭、和風の落ち着いた、とても心地良いお庭です。10mにもなる大きな黒松が数本あり その下でウメやフジなどが、それぞれの季節の到来を知らせるように順番にお花を咲かせます。時の移り変わりを感じられる情緒を刺激してくれる いいお庭ですね。

数年前、このお庭にミカンの木が加わりました。調布から運ばれたそのミカン。

その名も‛ひしみかん‘。

‛ひしみかん‘というのはみかんの品種の名前ではありません。ある人のお名前からこのミカンの木に名付けられたのです。

みなさん昔、特撮ヒーロー物のウルトラセブンというヒーロー番組があったのをご存じでしょうか?

主人公諸星ダンとウルトラ警備隊が地球を狙う怪獣をやっつける特撮ヒーローです。

そのウルトラ警備隊に一人の魅力的な美人隊員が活躍していたのを覚えていますか?

そうですアンヌ隊員こと ひし美ゆり子さんです。もうピンと来た人はいますよね。‛ひしみかん‘は、ひし美ゆり子さんのお名前から取った名前なのです。勝手に取ったわけではありませんよ、ほんとうにひし美さんのお宅にあったみかんなのです。ひし美さんが引っ越しする事になり、なんとかそのみかんだけは引き上げたいと向山様宅に移植することになったのです。結局その後、引っ越しはなくなったのですが、ひしみかんはひとあし早く移植してしまったので、そのまま向山様宅で育てることになりました。なぜそのみかんだけは という程、想いがあったのか、その調布のお庭にあった時は毎年数百個の実が成り、ファンの方々に配っていたそうです。そのファンの方たちが、ひし美さんのみかんだからひしみかんと名付けたそうなのですね。ファンの方たちとの絆もあり、

毎年惜しげもなく沢山実をつけるこのひしみかんにひし美さんも愛情を持っていらしたのですね。ひし美さんのブログにも相当な回数で愛情のこもった内容が載っているほどですから、その想いが伝わりますね。

移植後はこちらで管理をさせて頂き、去年少量ですが、ついにひしみかんが実を付けました。

この木が持つ力強さを感じますね。さすが数百個の実をつけた木です。

移植は太い根を切り、それに伴い枝も落とし、木にとっては大きなダメージを与える大手術です。しかもみかんは根が浅く、栄養を取る根は幹より遠いところにあります。その栄養をとる部分の根を切らなければならない。

それを乗り越え実を付けた。弊社とは関係がある業者ではありませんが調布から移植していただいた職人さんの丁寧な仕事があればこそ。確実な作業が新たな環境でも根を張る原動力になりましたね。さらに今年は花をたくさん付け、生理落果も出るほどでした。今年もしっかり実を付けています。まだ数百個というレベルではありませんが、確実に去年より多く実を付けています。がんばれ‛ひしみかん‘!

そして移植した後の調布のお庭には、その‛ひしみかん‘の根が残っていたのか、新たに小さな芽が出て成長しているようです。それはお孫さんの誕生の頃にちょうど芽吹き、お孫さんと一緒に成長しているのだそうです。なんて素敵なお話しなのでしょう。そんな事があるのですね。小さな命が共に成長するのを見るのもまた楽しみな事ですね。ひし美さんには‛ひしみかん’ロスがあったはずですが、お孫さんと一緒に新たな希望を与えてくれた。美しいお話しですね。

植物は単なる植物ではなく、人の想いが込められたり、逆にひとところに佇み、人や歴史を見ていたり、人にパワーを与えたり、実をつけ人を喜ばせたり、動物を呼んだり、木陰を作ってくれたり、雨からまもってくれたり、空気を作ってくれたり、CO2を吸ってくれたり、人とは切っても切れない関係なんだなぁとつくづく感じます。

ところでなぜ向山さんとひし美さんが出合いご友人になられたのかは非常に興味深いですがこちらのお話しは控えます。お聞きしましたが、インタビューの特権で胸の中におさめておきます。とても面白いお話しでした。向山様のお話しが上手なのもありますね。

そのお話しはまさに営業畑で培われた向山様の仕事そのもの。その内容は面白くも簡単にあきらめないという営業魂のお話しでした。営業という業務に就いている人は一度お話しを聞きに行った方がいいですね。いいお時間を頂きました。

面白いお話しのついでに、ひし美さんも出演された映画ゴジラですが、今年で65周年だそうです。木村植物園は60年、ゴジラも頑張っているなぁと感じますが、向山様宅にはそのゴジラの65周年記念で65個ひとつずつ手作りされた南部鉄でできたゴジラの顔の形の鉄器があります。とても重いです。よく見るとシリアルナンバー1番。価格にしてどうやら3桁のようですが、このお宅には何かすごいものがたくさんあります。その他黄金色の元気の出る不思議な太陽の大きな油絵や、ご自身の人生を描いた龍の絵画など、ひとつひとつにストーリーがあり興味が尽きません。そもそもその太陽の油絵は社員に今日も頑張ろうという気持ちを出してもらおうと社屋に飾ろうと思い、ご購入を考えておられたところがきっかけだったようですので、その社員に対する愛情を感じるエピソードでしたね。今は会長職に就いておられるそうですが、その会社のストーリーもとても興味深いお話しでした。書き出すとキリがないのですが、とにかくこの方は人の気持ちを大事にされる方で、その心意気やお気持ち志で人と接しているのだなと感じます。この方の為なら頑張って徹夜もするという熱い社員さんだったそうですから、その絆で繋がり仕事をする方なのだとつくづく感じます。

ひし美さんとのご友人になるきっかけのお話しもその屈託のない穏やかな心根をみて、助けたいと思い大事なご友人関係になっていく。奥様との出会いからのお話しもお聞きしましたが、やはりそこには心であったり、尊敬であったり、愛情であったり、というお話しでした。そういう人としての大事な事に重きを置いて、この人は生きてこられたのだなぁと思いました。

今回、このようなイベントがあり、じっくりとお話しを聞けたことは、とても有意義でしたし、人としての大事な事を改めて教わった気がします。

貴重なお時間を割いて頂き、楽しくそして熱くお話しをして頂き誠にありがとうございました。今後もひしみかんをさらに元気に、お庭も変わることなく大事に手入れをさせて頂きます。この度は誠にありがとうございました。

お名前

向山 様

お住まい

平塚市

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