涼しさが深まる毎日、夕方には庭の影が長くなり、朝の露にもひとしずくの冷たさを感じますね。
そんな頃だからこそ、あたたかいお茶とともに口にしたくなる“やさしい甘さ”のおやつが恋しくなります。
おいしいものを食べると、心が喜ぶ。
良いものをいただくと、体が喜ぶ。
そんな言葉を胸に、今日は秋の甘みを宿したおやつと、緑にふれる暮らしを結びつけながら、心と体がほっとできる時間をお届けしたいと思います。
㈱鹿吉の「芋堅干（いもけんぴ）」
鹿吉は、茨城県鉾田市で代々さつまいもづくりに取り組む農園蔵元。
「芋堅干（いもけんぴ）」は、絹のような舌ざわりの新品種「シルクスイート」を使用し、厚みを抑えた5ミリカットで揚げて、油の吸収をできるだけ抑える製法を採っているといいます。
香料・合成着色料は使われておらず、さつまいもそのものの甘みと風味がしっかり感じられる逸品です。
かりっとした食感と、ほどよい甘さ。お茶のおともにも、お散歩から帰ったひとときにもぴったりですね。
秋の庭の落ち葉を眺めながら、手のひらに一握りの芋けんぴを。自然の蜜の甘さを味わう、ちいさな贅沢です。
多田製菓の「豆乳カステラ」と「もっちりたい焼き」
大阪の老舗、多田製菓がつくるお菓子は、どこか懐かしさと、ほっとするあたたかさがあります。
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豆乳カステラ
豆乳を練り込んだ生地で、甘さ控えめでしっとりとした口当たり。お子さまや家族のおやつに、また植物談義の合間のお茶請けにもぴったりな味わいです。 -
もっちりたい焼き タピオカ生地を使ったもちもち食感で、あん・クリーム味があります。甘さを強調しすぎず、しっとりとやさしい風味が特徴。
食感が普通のたい焼きとは少し違って、もちっとした弾力があります。
庭でのひと息タイムに、葉のさざめきや鳥の声を感じながら、豆乳カステラを少し口にして、もっちりたい焼きで満たす。そんな時間が、心の栄養になりますね。
ティンカーベルの「たまごパン 焼き栗味」
たまごパンで知られるティンカーベルでは、季節限定で「焼き栗味」のたまごパンを販売中です。
この焼き栗味は、イタリア産栗ペーストを使い、パンのなかに包んで焼き栗風味を楽しめる一品とのこと。
栗は秋の味覚。自然の風味豊かなおやつを選ぶことは、体にも心にも優しい選択だと思います。
ほんのり甘く、栗の香りがひろがるたまごパンをかじりながら、庭の緑を感じる時間を持つ。これも、ガーデンと暮らしを結ぶひとつのかたちです。
甘みと緑をつなぐ、ガーデンセラピーの視点
甘いおやつをいただくとき、その背景にある自然の恵みを思い浮かべると、味わい方が変わってきます。
・芋けんぴのさつまいもは、土と水と陽の光を受けて育った植物そのもの。
・豆乳や栗を使ったお菓子も、植物性の素材を通じて自然とつながっています。
庭の木や草花を観察するように、おやつの素材にも想いをめぐらせてみてください。
そして、庭の緑を眺めながら、ゆっくりとひと口、ふた口。そんな時間こそが、心と体の健康へとつながっていくと私は思います。
