秋の風が吹きはじめるころ、どこからともなくふわりと香ってくる金木犀(きんもくせい)。
そのやさしい香りに、ふと心がほどけるような気がすること、ありませんか?
実はこの香り、ただ心地よいだけでなく、心と体にうれしい働きがあるといわれています。
今日は、そんな金木犀の香りの“ひみつ”をのぞいてみましょう。
金木犀の香りがもたらす「癒し」と「リラックス」
金木犀の香りには、「リナロール」という香り成分が含まれているのをご存じですか?
このリナロールには、気持ちをゆるめたり、ストレスをやわらげたりする働きがあるとされています。
・眠れない夜に、気持ちを落ち着けたいとき
・ついイライラしてしまう日
・体の力が抜けずに、肩こりや頭の重さが気になるとき
そんなとき、金木犀の香りにそっと包まれるだけで、深呼吸したくなるような、静かなやすらぎが生まれます。
秋の庭で、香りを感じながらひと息つく時間は、まさに“自然の薬”ですね。
香りがもたらす「ダイエット」のサポートも?
最近では、金木犀の香りに「食欲をおさえる効果」があるとも言われています。
特に秋は、おいしいものがたくさん出てくる季節。つい食べすぎてしまう…という方にとって、やさしく支えてくれる存在かもしれません。
金木犀の香りをかぐと、脳の中の“食欲中枢”が落ち着き、間食が減ったという研究もあるそうです。
もちろん香りだけでやせるわけではありませんが、「香りで気持ちを切り替える」というのは、こころと体を整える一つの知恵ですね。
金木犀のある暮らし

ご自宅に金木犀の木があると、毎年秋にこの香りの贈りものを楽しめます。
花が終わったあとも様子を見守ることで、年々美しく育ってくれますよ。
香りを感じたくなったら、そっと外に出て、木のそばに立ってみてください。
空を見上げて深呼吸──そんな時間が、秋の暮らしに豊かさをそっと運んでくれますね。



